映画

【映画】余命10年のあらすじをネタバレありで結末まで!原作を5分で紹介

死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ

2007年に発売されて以来、SNSを中心に多くの読者の涙をさそった小坂流加のベストセラー恋愛小説『余命10年』が2022年春、実力&人気ともに注目をあびている若手俳優を起用し実写映画化!

そこで今回は『余命10年』のあらすじ&キャスト、原作から読みとる主人公・茉莉の心の機微や秘密などネタバレありで結末までご紹介します

余命10年とは?

小説『余命10年』とは、2007年6月15日に文芸社から刊行された小坂流加著の恋愛小説です。

涙より切ない恋愛小説”として話題をよび2017年に静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」大賞を受賞されました。2021年9月時点で発行部数は50万部を突破する大ベストサラーとなっています。

20歳の主人公・茉莉が不治の病を発症し『余命10年』を宣告されてから、生を諦めるもある出会いから死を静観し、最後まで精一杯生きる姿を綴っています。

映像化は『ヤクザと家族 The Family』(2021)『新聞記者』(2019)などの藤井道人監督。劇判&主題歌をRADWIMPSが担当され、2022年3月4日公開予定です




気になるキャストは?映画『余命10年』相関図

ではここからは気になる映画『余命10年』のキャストを紹介します。

余命10年,あらすじ,ネタバレ

高林 茉莉(たかばやし まつり)/小松 菜奈

余命10年,あらすじ,ネタバ

余命10年を宣告された本作の主人公。数万人に1人という難病に侵されている。

余命を宣告されてからは生きることに執着しないよう、大切なものをなるべくつくらないように生きてきた。

夢も希望も恋でさえも――。

真部 和人(まなべ かずと)/坂口 健太郎

余命10年,あらすじ,ネタバ

茉莉の中学校の同級生。

同窓会を機に茉莉と再会する。あることがきっかけで生きることに迷いをもち、自分の居場所をさがしている。幼少期は神童とよばれていた。

由緒正しい茶道家元の後継者。




『余命10年』のあらすじ紹介

ベストセラー恋愛小説『余命10年』とはどのような物語なのでしょうか?簡単にご紹介します。

余命10年,あらすじ,ネタバ




『余命10年』あらすじ

高林茉莉は、20歳の夏突如として難病を発症し入院する。そして主治医より余命が10年であることを宣告される。

度重なる発作のたびに手術や治療を試みる茉莉。が一向に改善しない容態に生きる気力を失い淡々とした日々を過ごしていた。

そんな折り、中学校(原作では小学校)の同窓会がひらかれ茉莉も参加することに。

そこには初恋相手のタケルがいた。そして、仔犬みたいな顔をした笑顔の優しい和人も。

生を諦めた茉莉。生に迷う和人。

生きることに悩む二人はお互いに惹かれ合い、愛し合い始めるが――。

恋愛感情なんて、一番最初に殺したはずだったのに。どうかわたしに、死にたくないと思わせないで。

原作『余命10年』茉莉の軌跡

ここからは懸命に生きた茉莉の軌跡を、ネタバレありで最後まで簡潔にまとめてみます。




死ぬことは怖くなかった。

20歳の夏、不治の病を発症した茉莉は2年もの闘病のすえ退院する。

治療という治療、治験、試薬、すべておこなってみたが完治はしなかった。

白い病室や他人との共同生活からは解放されたが、立派な『病人』となった茉莉は生きることに希望をもたないようになっていた。

抱いていた夢も、年相応の恋愛すらも自分の人生には必要ない。どうせ死ぬのだから。

家族を悲しませること、それが一番辛いこと。だから形だけでも笑って過ごそう

お父さん、ごめんなさい。成人式の振り袖着られなくて。

お母さん、ごめんなさい。何一つ期待に添えないことばかりで。

桔梗ちゃん、ごめんなさい。優しくしないでって、時々思う情けない妹で。

ごめんなさい。誰より遅く生まれたのに、誰より早く死んでしまって。

ありがとう、ごめんね、好きですって言いたい人は誰だろう。

自宅療養を続ける茉莉に小学校の同窓会のお知らせが舞い込む。

成人しそれぞれの道を謳歌する同級生に、OLを演じ病気を隠す茉莉。

同窓会には小学校時代の人気者であった富田タケルの姿もあった。富田タケルは茉莉の初恋の人だった。

そしてまるで大学生かと思うような和人の姿も。

茉莉との再会を喜ぶ和人は、茉莉を小学校の校舎に誘う。そして自分の秘密を告げる。

『俺のボタン、縫ってくれたのが嬉しかった。あの日が俺の初恋』

忘れかけていた恋心が芽吹き始めた瞬間だった。

このまま嘘が真実になればいいのにと、少しだけ祈った。

わたしが欲しいのは時間。一番いらないものだったはずなのに。同時に浮かぶのはあの人の顔。

ともに惹かれ合う茉莉と和人。

ある夏の日、和人の趣味であるサーフィンに誘われた茉莉は、海で着るための水着を和人に選んでもらうことに。しかし茉莉は思い出したように帰宅してしまう。突然の茉莉の行動に戸惑う和人。

帰宅した茉莉は、鏡の前に立っていた。そこに映っていたのは手術で深く刻まれた痛々しい胸の傷跡だった。

次第に和人との距離をとる茉莉。

楽しかった一日の終わりに、どうしてわたしは泣くんだろう。

楽しんだ者勝ちの人生のはずなのに、カズくんといると楽しい後は必ずつらい。楽しい分だけつらい。

つらいのに、もう会いたい。




命が恋しい。時間が愛おしい。もっと早く、いろんなことに気づけたらよかった。

冬になり、連絡を無視する茉莉にしびれをきらした和人が茉莉の家へ訪れる。

和人の顔をみて愛しさを抑えきれなくなった茉莉に、和人は日帰りのスノーボードデートを企画する。

当日ゲレンデで楽しく滑走する二人。しかし、帰り際、突如悪天候に見舞われ足止めをされ帰宅困難に。

和人は茉莉のためにホテルを探す。が、何処も満室で仕方なく車の中で共に一夜を過ごすことになる茉莉と和人。

『そんなにがっつかないでよ』

『がっつくよ。ずっと待ってたんだから。好きだよ、茉莉ちゃん』

全部の窓に雪が積もるなか、二人は初めて唇をかさねる。

かずくんが好き。でもそれだけじゃ、終わらない。終わらせることはできるけれど。

今始まったばかりなのにな。

愛してる。でも溺れる時は一人で沈まないと。さあそろそろ死ぬ準備を始めなくては。

本格的な夏がおとずれ、茉莉の誕生日になった。

和人は茉莉にペアリングを贈る。

和人との幸せな時間を過ごす茉莉だが、最期の時は刻一刻と迫っていた。

もう離れたほうがいい。これ以上一緒にいたら和人を傷つけるだけ

迷いながらも和人との日々を諦めきれない茉莉。

しかしデートの帰り道、茉莉は突然の発作に襲われ倒れてしまう。

病院に運ばれる茉莉に寄り添う和人。しかし茉莉は「ただの貧血」だとごまかす。

和人には知られてはいけない。悲しませたくないから

しかし茉莉の心も体も限界に近づいていた。

限界だった。嘘をつくのは疲れた。だからもう眠りたかった。

あとは好きな人たちにありがとうを告げて、どうかもう、眠らせて。

死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯、生きるだけ。

病院を退院した茉莉に和人は、自分の茶の湯に誘う。

正装に身を包み別人のような姿となった和人に心が揺れる茉莉。

そして和人は茉莉にプロポーズをする。

『ごめん、わたしはそういう人じゃないみたい』

不思議に思う和人に、茉莉は今までついてしまっていた嘘と、余命がわずかだということを告げ謝る。

茉莉の言葉に動揺を隠せない和人。それでも一緒にいたいと必死で茉莉の心をつなぎ止めようとするも、茉莉は

『さよなら』

そう告げると放心している和人を残したまま屋敷に背をむける。

死ぬことだけが安息だったわたしをあなたが生きさせてくれた。

だからわたしは死ぬことが怖くなくなったの。

和人――ありがとう




あなたのせいで死にたくないなんていう人生はいらない。

茉莉は黄色く色づく並木を歩いていた。和人と離れたことで、和人が心の中心にいたことを痛感する茉莉。

ふと自分を呼ぶ声に振り返ると、そこには和人がいた。

『結婚しよう』

それは病気のことを知ったうえで和人が決めた言葉だった。

しかし茉莉は拒む。

和人といることで死ぬことが怖くなる。そのことに怯えて暮すよりも、楽しいことも辛いことも苦しいことも全部受け入れて精一杯生きたい

茉莉の言葉で、茉莉の中に自分の居場所がもうないことに戸惑う和人。

茉莉のために家もなにもかも捨ててもいいという和人に茉莉は、自分の決めた人生を投げ出さずに、逃げないで生きて欲しいと諭す。

和人と出会えたことが、自分にとって意味のあることだったのだと。

茉莉の決心が固いことを悟った和人は優しく茉莉に触れると、そっと最後のキスを交わす。

次に強い命で生まれ変わったら、再会しよう

そして二人は背をむけ、お互いの道へと歩んでいく――。

先に死んじゃってごめんね……

でも生涯最後に愛した人が、カズくんでよかった……

一分、一秒がただ淡々と終わりに向かって進んでいく。

病状が悪化した茉莉は、また入院となる。

ただ終焉へと向かうだけの淡々とした病院での生活に、たった一つだけ残った家族のためへの生きてあげたいという思いさえも、すでに心の奥底へ葬られてしまった。

ただ思うのは、実家の食卓の灯火がまた一つ消えてしまうことで訪れる静寂。

そして心の奥底に沈めた『茉莉ちゃん』とよぶ和人の声。

わたしは後悔しているのか。

後悔ではないけど、正解でもない。

だけどやっぱり一人ぼっちは寂しい。手を握っていてほしい。

会いたいよ……、会いたいよ、和人……。

そして茉莉は10年の余命に幕を閉じる。

最後の約束、やっと叶えられる時がきたんだよ……

8年後、和人は小学校の校庭に立っていた。茉莉との思い出を捨て、新たな人生を送るために。

ふいに校務員に呼び止められた和人は、8年前に茉莉が小学校へ訪れていたことを知る。

和人と同じく思い出を捨てるために。

茉莉との思い出をたどるように、校舎へ足を進める和人。

思い出の図画工作室へと向かうと棚に掘られた二人の名前をなぞり、ペアリングを並べる。

そして告げる。

『来週結婚する。愛していると心から思える人を、やっと見つけることができたから』

校舎を出た和人は焼却炉へ向かうと、手のひらのペアリングを再び見つめる。

そして握りしめると放り込んだ。まだ火のある場所へ。

和人は歩き出す。彼の生きる道へと。

――そこにいつも、ふたりは寄り添っている――




茉莉の病気とは

『余命10年』の主人公・高林茉莉は、数万人に一人の不治の病かかっていました。

続いては茉莉の患っていた不治の病を原作から推察してみましょう。




茉莉の病気は『肺動脈性肺高血圧症(原発性肺高血圧症)』?

茉莉の病気を知るためのキーワードは以下の5つです。

①臓器名と病状で組み合わされた漢字8文字ほどの羅列

②遺伝性の症例もある現在の医療技術では治療の方法が見つかっていない

③特定疾患に指定されている

④肺の血管を広げる薬

⑤胸の谷間から腹部にかけてと、左の脇腹から背中にかけて、日本刀で斬りつけたような傷がある

このキーワードをもとに推察すると、指定難病86にあたる『肺動脈性肺高血圧症(旧:原発性肺高血圧症)』という病気が導きだされます。

現在330をもある特定疾患の中で、肺の血管を広げる必要がある病気は

肺動脈性肺高血圧症慢性血栓塞栓性肺高血圧症のみです。

多くは処方での治療がおこなわれますが、改善がみられない場合や緊急を要した場合は外科的治療をおこなうこともあります

これに関しては、読者であり現役の勤務医であるという方の記述がみつかりました。

手術の跡についてもおそらくは血栓による緊急手術か、内膜除去手術で胸骨正中切開と第五肋間切開を行なっているかと思います。

『勤務医開業つれづれ日誌』より

以上のことから、他のキーワードと照らし合わせてみても肺動脈性肺高血圧症こそが、主人公・茉莉の患っていた難病だといえるでしょう。

なおかつ作者である小坂流加さんも同じ病気を患っており、本書の編集の後文庫本の出版を待たずに他界されています。

おそらく著者である小坂流加さんはご自身をモデルとして本書『余命10年』を書かれたと思われます

原作「余命10年」読者の感想

では原作『余命10年』の読者の感想をすこしピックアップしてみましょう。

●小坂流加さんの「余命10年」を読了。「余命10年」という宣告。。長くはないが、短いとも言えない。しかし、だからこそ噴出する心の葛藤。。 自分の命とどう向き合うか、夢と、愛と、どう向き合うか。とても考えさせられる一冊。

●小坂流加(余命10年)読了 二十歳の女性数万人に一人という不治の病で余命10年であることを知る。10年は長いのか?短いのか? 言葉にならない。ただ読んだ後自分は一生懸命生きてるか?考えさせられた。情熱、いや、魂のこめられた作品。死に直面した描写がリアルだ。それは作者が実際に体験したからだ

●『余命10年』 小坂流加さん 不治の病により余命が10年になってしまった20歳の女性が主人公だ。 奇跡も無く希望も無く理想だけが残る10年。 どれだけ長いのだろうか。 どれだけ短いのだろうか。 ありがとう、ごめんなさい、好きです。 3つの後悔を僕は残さずにいられるだろうか? 空っぽなのは、嫌だ。

『余命10年』の読者それぞれが、本書を読むことで、自身のこれからの人生や今までの人生と向き合う良いきっかけとなったとの感想を持たれています。




まとめ

原作『余命10年』のあらすじをネタバレありで結末までご紹介させていただきました。

筆者も読了させていたきましたが、甘く切ないただのラブストーリーではなく、主人公・茉莉の生き方をとおして、生に悩むすべての方へのエールのような作品であると感じました。

また映画『余命10年』のロケ地は本作者である小坂流加さんの出身地である静岡県・三島市。

スクリーンに映し出される三島の穏やかで緑溢れる風景を眺めながら、小坂流加さんの思いに馳せてみるのも良いかも知れませんね。

 



error: Content is protected !!