東京マラソンにて2時間5分29秒というタイムで日本新記録を達成した男子フリーマラソン日本代表・大迫傑選手。
東京2020オリンピックを最後にマラソン選手としての歴史にピリオドを打つ大迫傑選手ですが、これまでの記録や獲得賞金・年収がすごいと話題です。
今回は男子マラソン日本代表・大迫傑選手の年収や現在までに獲得してきた賞金、またその使い道に焦点をあてて、大迫傑選手のトップアスリートとしての歴史や資質についても考えてみました。
Contents(目次)
大迫傑のプロフィール

本名:大迫 傑(おおさこ すぐる)
生年月日:1991年5月23日(30歳)
出身地:東京都町田市
身長/体重:170㎝/52㎏
所属:Nike
大迫傑選手が本格的に陸上競技を派始めたのは中学校でした。
中学3年時の全日本中学校陸上競技選手権大会では、3000Mを8分41秒59でマークし東京都中学生記録を更新し3位に入賞しています。中学卒業後は、駅伝強豪校の長野県・佐久長聖高校に入学しました。
高校2年時の全国高校駅伝に出場し、最終7区で区間賞獲得。また翌3年時でも1区間賞を獲得するなど才能を開花させています。
卒業後は実業団で出走し活躍していましたが退社。現在はナイキ・オレゴン・プロジェクト(アジア人史上初)に所属しプロランナーとして活動しています。
大迫傑の年収は?
アメリカ・ポートランドを拠点にプロランナーとして活躍している大迫傑選手。ではその年収はいったいどのくらいなのでしょうか?
噂では、大迫傑選手の年収は推測6000万円以上といわれています。
では大迫傑選手の1年間の収入の収入源はどのようなものがあるのでしょうか?
現在までの大迫傑選手の競技への出場歴やメディアでの活躍を考えると以下の収入源が考えられます。
①競技で入賞した際の賞金
②各協会からの褒賞金
③スポンサー契約料
以降では、大迫傑選手の収入源である①賞金②褒賞金③スポンサー契約料それぞれにクローズアップして確認してみます。
大迫傑の収入源① 大会賞金|意外と少額?
まずは大迫傑選手の収入源の①賞金からです。
大迫傑選手の最近の獲得賞金は以下のとおりとなっています。
・シカゴ・マラソン3位入賞:2.5万ドル(282.5万円)*2018年
・東京マラソン2020 4位入賞:100万円 *2020年
シカゴ・マラソン(2018年)

大迫傑選手は2018年に行われたシカゴ・マラソンで3位の成績を収めています。
シカゴ・マラソンと言えば、アメリカを代表するシティーマラソンの1つです。
世界120各国からメジャー・アマチュア問わず参加する大規模なマラソンイベントであり、シカゴ・マラソンでは男女そそれぞれ5位まで入賞賞金が設定されています。
シカゴ・マラソン賞金一覧
・優勝:10万ドル(1130万円)
・2位: 5万ドル(565万円)
・3位:2.5万ドル(282.5万円)
・4位:1.5万ドル(169.5万円)
・5位:1万ドル(113万円)
大迫傑選手はシカゴ・マラソン3位。ですので賞金2.5万ドル(282.5万円)約300万円を手にしたことになります。
東京マラソン2020(2020年)

2020年に行われた東京マラソンでも、大迫傑選手は4位に入賞しています。
コースは東京都庁をスタートし、皇居周辺・銀座など東京の中心地を走ります。
日本最大の大都市マラソン大会で、男子のフルマラソンは、世界陸上選手権やオリンピックなどの国際大会に出場するための代表選考レースとされています。

東京マラソンでは、大迫傑選手は4位入賞なので、100万円を獲得したことになります。
あんなに長距離を長時間走る競技なので、意外と少ないのでは…?とも感じます。
ですが実はこれらの大会では大会賞金とは別に、後述の褒賞金(臨時ボーナス)も合わせて獲得していたのです!
大迫傑の収入源② 褒賞金|日本新記録2回で2億円!?
続いては、大迫傑選手の”臨時ボーナス”というべき②褒賞金についてみてみましょう。
大迫傑選手は先述した2つの大会で2回の日本新記録を樹立し褒賞金を贈呈されています。
大迫傑選手が日本新記録を達成した大会と獲得した褒賞金
・シカゴ・マラソン(2018年):1億円
・東京マラソン2020(2020年):1億円+500万円
シカゴ・マラソン(2018年)

大迫傑選手は2018年10月に行われたシカゴ・マラソンで2時間5分50秒の日本記録を達成。日本記録褒賞金として、日本実業団連合会より1億円が贈呈されています。
大会賞金よりこちらがすごいんですね!
東京マラソン2020(2020年)

また2020年の東京マラソンでも大迫傑選手は日本新記録となる2時間5分29秒をマーク。自身の記録を更新するタイムでフィニッシュし、東京マラソン財団より褒賞金として500万円を受け取りました。

そして、シカゴ・マラソンと同様に、2回目の日本記録褒賞金である1億円を日本実業団連合会より授与されました。

2018年から2020年のわずか2年で、大迫傑選手は計2億500万円の褒賞金を受け取っています。
この日本新記録樹立により、大迫選手はさらに有名となっていきました。
大迫傑の収入源③ スポンサー契約料
大迫傑選手の収入源は①賞金②褒賞金だけではありません。数社の大手企業とも契約をかわしており、③スポンサー契約料も得ていると思われます。
大迫傑選手とスポーンサー契約をおこなっている各社
①ナイキ
②マニュライフ生命
③デルタ航空
④明治
⑤ソニー
⑥アミューズ
確かなスポンサー契約料は公表されてはいませんが、合わせて3000万円以上のスポンサーからの収益が見込まれるといわれています。
Nike

2015年から大迫傑選手はナイキ・オレゴン・プロジェクトに所属しています。
プロのアスリートとしての契約になりますので、報酬は契約内容に依存します。
ナイキ・オレゴン・プロジェクトの主なアスリートの報酬は、
①Galen Rupp :年収250,000ドル=約2,700万円+結果によるボーナスと経費
②Mo Farah :年収170,000ドル~400,000ドル=約1800万円~4,300万円+結果によるボーナスと経費
③Centro :年収100~1,500,000ドル=約1,000~1,700万円+結果によるボーナスと経費
【Lets Run】2015,『HoW rich are Oregon Project Members?』より
以上から、ナイキ・オレゴン・プロジェクトに所属するアスリートの報酬は平均2,000万円、これに成果報酬+経費を追加すると、平均3,000万円の収入になります。
大迫傑選手は、ナイキ・オレゴン・プロジェクトの中でもトップアスリートです。
平均以上の収入は見込めますので、ナイキだけでも、3,000万円以上の報酬といえます。
マニュライフ生命

2017年12月から大迫傑選手はマニュライフ生命とスポンサー契約を交わしています。
契約料に関しては公にされていませんが、マニュライフ生命ではメディアやイベントで大迫傑選手を起用しています。


多くのメディアで大迫傑選手を起用しているところをみると、年間のマニュライフ生命との契約料は1,000万円近いといえるでしょう。
デルタ航空

大迫傑選手は、アメリカの大手航空会社・デルタ航空とも2018年8月からオフィシャル・エアライン契約を交わしています。
契約内容は、金銭的なものではなくプロアスリートとしての身体維持に特化しているようにも思えます。
デルタ航空とのスポンサー契約内容
・日米間でのフライトにデルタ航空を利用する。
・国際線最上位クラスであるビジネスクラス『デルタ・ワン』に搭乗。
・主要航空のラウンジ『デルタスカイクラブ』の提供。
ビジネスクラス搭乗やスカイラウンジの利用は家族も対象であるとのこと。
遠征などの長距離移動はプロアスリートにとっては、身体にかなりの負担を強いられます。
このような提供による契約も嬉しいことではないでしょうか。
とは言え、ビジネスクラスが無料になるのですから、換算してもかなりの好待遇といえますね!
明治
大迫傑選手は大手製菓メーカー・(株)明治ともスポンサー契約を交わしています。

明治といえば、チョコレート等のお菓子が有名ですが、スポーツ事業にも盛んに取り組んでいます。
有名なのがVAAM(バーム)・SAVAS(ザバス)といったプロテイン飲料です。大迫傑選手はVAAMのイメージアスリートとして採用されています。
大迫傑選手のInstagramなどを見ても、明治ではおそらく、競技継続を行うにあたっての経済面や物資面などで貴重なサポートをしていると思われます。

筆者も日頃から使用している明治のプロテイン飲料。飲みやすいと評判なので、ジムなどでも多くのメンバーがVAAMなどのプロテイン・スポーツ飲料を愛飲されているほど。
やはり憧れのプロアスリートからの宣伝は、多くのアスリートの心をつかみますね。
SONY

ソニーも大迫傑選手をバックアップしています。
ヘッドホンスタイルのウォークマン「NW-WS620」シリーズを2年ほど愛用されているそうで、SONYの公式HPでのインタビューでも、
すごい使いやすくて毎日のトレーニングに愛用しています
と話しています。
確かに、モチベーションを上げてトレーニングをするには音楽は最適です。イヤーピースタイプのヘッドホンはコードがなく邪魔にならない点が利点ですね。
アミューズ

また大迫傑選手は、2017年にスポーツ事業に参入した芸能事務所大手・アミューズとも所属契約を交わしています。

その中で大迫傑選手は、
『子供達に未来のアスリートとしての可能性を広げられるよう【エリートランナー発掘・育成プロジェクト】に力を注いでいきたい』
と将来のマラソン業界への自身の貢献についても話されています。
アミューズは、
「従来の芸能活動のみをサポートするマネジメントにとどまらず、現役・引退後を問わずアスリートがベストパフォーマンスを発揮できるようなサービスの創出を目指す」
としているため、大迫傑選手はこの頃から既に引退されることを考えており、引退された後の展望まで見据えていたのかも知れませんね。
大迫傑選手は、やはり優秀な”トップアスリートの中のトップアスリート”なのでしょう。
大迫傑の賞金の使い道とは?
2018年と2020年、2回に渡って賞金以外に褒賞金を受け取っている大迫傑選手。
ではその賞金の使い道とはどのようなものなのでしょうか?
コーチに贈呈!?
大迫傑選手は、2018年のシカゴ・マラソンで日本新記録の褒賞金1億円を受け取った際、その使い道について語っています。
どういう形であれ、10%はコーチに渡したい。あとはあまり考えていないです。自分はあまり欲しいものはないので、家族に何か買ってあげられれば
【スポニチAnnex 】2018.10.10より
1億円の10%ということは=1000万円!
2018年当時の監督といえば、アメリカのピート・ジュリアンコーチです。
2015年より大迫傑選手と二人三脚で目標達成に貢献してきた監督です。
大迫傑選手も全幅の信頼を置いており、
「目標が100%一致している。考え方が合わなくても話し合って解決できる。僕の目標、意見を尊重してくれる」
【SPRED】2018.08.27より
とパートナーとして対等な関係を築けるピート・ジュリアンコーチの存在はかかせないものだと話しています。

第三者であるコーチに褒賞金の一部を渡したいなど驚いてしまいますが、大迫傑選手にとってピート・ジュリアンコーチは、それだけ大切なかけがえのないパートナーなのでしょう。
大迫傑選手の誠実さが感じられるエピソードですね。
競技者ファースト?
また大迫傑選手は過去1億円を獲得した際のインタビューでこのように話しています。
(家族の)意見はそんなに聞いていなかった。(中略)競技者としての環境を優先させてもらいました
と1億円の使い道に対し、自身や家族の為でははなく、プロのランナーとしての競技者ファーストの考えを表わしました。
その他にも、
スクールや(自身が計画している賞金レースの)大会など、これから育つ選手のために使えることもあるのかなと考えている
【中スポ】2020.3.1より
と言及し、その言葉のとおり大迫傑選手は、2020年7月にチームの垣根を越えて世界で戦える選手を生み出す試みSugar Elite(シュガーエリート)というプロジェクトを始動しました。
日本から世界で戦える選手を生み出す「Sugar Elite」では、このたび小学生・中学生を対象とした 「Sugar Elite Kids」を全国各地の地方自治体や公共団体と共同で開催することに致しました!
開催にかける思いなど、以下URLから確認できます!https://t.co/DKwZ4NIfIK pic.twitter.com/vTfCZ0UHjJ— suguru osako (大迫傑) (@sugurusako) July 9, 2021
オリンピックを控えた現役選手の異例の試みに対して、大迫傑選手は、
引退してからだと無理だと思う
と語り、現役選手だからこそ可能である、トップ選手の練習風景や姿勢、競技に対する取り組み方を生の声として伝えたいという意向を表わしています。
また大学生・高校生を対象としたサマーキャンプを開設。
<参加標準>
•5000m 13’55 ”00 (高校生と大学1年生に限り14分未満とする)
•1500m 3’48”00
•10000m 28’40”00
※募集者のうち主催者が選定した2人はスカラシップとしてコーチング・トレーナ・宿泊料を大迫傑が負担します— suguru osako (大迫傑) (@sugurusako) July 20, 2020
優秀な選手には大迫傑選手が資金を援助するなど、次世代の育成にも努めています。
おそらくこの育成金は2度の褒賞金(2億円)から賄われているのでしょう。
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まとめ
今回は、東京2020を最後に現役引退される男子フリーマラソン・日本代表の大迫傑選手の年収や、現在までに獲得した賞金・褒賞金・スポンサー契約料などにクローズアップして紹介してみました。
いつでも己の限界に挑み前だけを見つめ駆け抜けてきた大迫傑選手。
様々な大会で新記録を打ち立て、入賞し、莫大な賞金・褒賞金を手にされてきました。
しかし大迫傑選手の中に人知れず芽生えていたのは、次世代に生まれてくるトップアスリートに対する自身の”貢献の心”だったのではないでしょうか。
最後まで諦めない素晴らしい走りを見せた大迫傑選手。ラストラン後に見せた涙が印象的でした。

これからも”陰の立て役者”として将来名を馳せるトップアスリートと共にマラソン業界を牽引されていくのでしょう。