ベストセラー小説が原作の映画「ファーストラヴ」が2021年2月11日に公開されます。
北川景子さん、中村倫也さんなど豪華キャストで描かれるラブサスペンスに期待が高まりますね!
今回はそんな話題の映画「ファーストラヴ」のネタバレ・あらすじについて紹介していきたいと思います。
Contents(目次)
映画「ファーストラヴ」とは?原作は直木賞を受賞
映画「ファーストラヴ」は、島本理生による同名小説「ファーストラヴ」が原作となっています。
小説「ファーストラヴ」
著者:島本理生(代表作:ナタラージュ、Red)
累計発行部数30万部超えのベストセラー、第159回直木賞受賞
2020年2月には真木よう子さん主演でテレビドラマ化もされています。
映画では堤幸彦監督の手によって北川景子主演で本格サスペンスを映像化!
原作では主人公は臨床心理士ですが、今回の映画では公認心理士という設定など、原作やテレビ版と少し違った描かれ方をしている部分も多いので、今まで「ファーストラヴ」を見たことがある人も違った楽しみ方ができますね。
映画「ファーストラヴ」のあらすじをネタバレを紹介
今回の映画「ファーストラヴ」はどのように描かれるのか、気になるあらすじを出演キャストと共に一足先にチェックしていきましょう。

あらすじ① アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺
ある日、父親を殺害した血まみれの女子大生が逮捕されるという事件が起きます。
容疑者はアナウンサー志望の女子大学生・聖山環菜(芳根京子)、事件はアナウンサー試験日当日に起きました。
環菜は、試験中に突然パニックをおこし念願だったアナウンサーの試験を辞退、その後父の職場である美術学校で血まみれの状態で歩いていたところを逮捕されました。
父親・聖山那雄人(板尾創路)は美術学校で刺し殺されていたため、犯人は環菜だと誰もが思ったのです。

この衝撃的な事件に対して、主人公・真壁由紀(北川景子)は、公認心理士としてカウンセリングという形で動機を探るため、容疑者・環菜と面会を通して取材をしていくことになります。
あらすじ② 主人公・由紀と容疑者・環菜の対面

しかし、容疑者・環菜は取り調べに対して
「動機はそちらで見つけてください」
「お父さんを刺してなんかいません」
と、包丁を持って血まみれで発見されたのにも関わらず、父親の殺害を否認していました。
直感的に単なる父親への恨みではないと感じた主人公・真壁由紀(北川景子)は、面会ごとに供述が二転三転する環菜に翻弄ながらも、本当の犯行動機を探ろうと模索します。
彼女のリストカットを見つけたことをきっかけに、環菜のある過去を知ることとなるのです。
あらすじ③ 環菜の生い立ち
環菜のリストカットには、彼女の複雑な生い立ちと歪んだ家族関係が隠されていました。
殺害された父・那雄人は、環菜の実の父親ではありませんでした。
本当は母・昭菜と別の男性との子どもで、墜ろそうとしていたところを那雄人が止め、生まれたのが環菜でした。
その後、環菜は母・昭菜と父・那雄人の子として育てられますが、
「俺が生まれてくるのを許してやったんだから、おまえは俺に恩返しをしなければならない。」
として、恩返しのため「父親への忠誠」を絶対とした家庭環境で育ちます。
さらに、幼少期から美人であった環菜は、画家であった父・那雄人の美術学校で小学生の時から絵のモデルをさせられていました。
父親のためにと断り切れなかった環菜ですが、長時間男性の前で視線を浴びたり、学生からの性的な嫌がらせを受け、次第に精神的にも肉体的にも不安定になります。
これがトラウマとなった環菜はリストカットをし始めました。
すると父・那雄人は環菜のリストカットを見て、絵のモデルを休ませるようになりました。
親からの愛情を受けず、歪んだ父の教育を受けて育った環菜はいつしかこう考えるようになります。
「身体に傷をつけることで、嫌なことから逃げることができる」
あらすじ④ 秘められた由紀の過去
主人公・由紀は、リストカットの経緯や環菜の母親への取材から明らかになってきた環菜の生い立ちを知る一方で、自分の中で秘めていた過去の記憶を思い出します。
実は由紀も、幼いころ母親から精神的虐待をうけており、さらに父親からも小さい頃から性的な扱いをされることもありました。
由紀はそんな家庭環境からどんどん自暴自棄になり、愛を知らないまま身体だけの愛を求めるようになっていたのです。
取材をしているうちに環菜の境遇と自分の過去がリンクして、徐々に自暴自棄だった過去の自分と環菜を投影し、
「自分ももしかしたら環菜と同じように事件の当事者になっていたかもしれない」
と他人事に思えなくなってきます。
あらすじ⑤ 「ファーストラヴ」の真意
環菜の父親刺殺事件に関わっていく中で、これまで心の奥底にしまい込んでいた歪んだ家族の記憶と愛されるはずだった幼少期を思い出していく由紀。
彼女をこうさせてしまったのは誰にも言えなかった心の傷であることに気づきます。
本来親から受けるはずだった親からの愛を探し、「愛」について向き合い始めます。

また、由紀の旦那・真壁我聞(窪塚洋介)の義理の弟である庵野迦葉(中村智也)は、旦那には内緒にしていますが、けんか別れをした初恋の相手でもあります。
今回の事件では環菜の弁護士を担当しており、一緒に事件の真相を探っていくうちに和解し、当時のわだかまりを解消していきます。
事件の真相を知るために環菜と関わっていく中で、親から受けとる愛、そして自分が初めて与える愛という二つの「ファーストラヴ」に向き合うことで、凝り固まった心の傷・わだかまりを癒し、由紀自身も本当の愛に気づくことができるようになっていくのです。
衝撃の結末と気になる真犯人とは!
犯人は本当に娘なのか。なぜ彼女は父を殺さなければならなかったのか。
事件当日、環菜が憧れのアナウンサー試験を辞退した本当の理由とは、幼いころのデッサンモデルのトラウマだったのです。
「アナウンサーの試験は、デッサン会と一緒でした。」
アナウンサー試験の、多くの面接官となる男性が受験者である環菜を見て面接するという構図が、幼いころのデッサンモデルの構図と全く同じでした。
試験中にトラウマがよぎった環菜はその場でパニックになり、倒れてしまいました。
辞退する形となった夢への登竜門を背に帰宅した環菜はそのまま、幼い記憶と同じように消してしまいたいと思って包丁を手に取り、再びリストカットに走ります。
そしてデッサンモデルを休ませてくれた父親に見せれば、また今回の失敗も消し去ってくれると思った環菜はそのリストカットした傷を父・那雄人に見せに行きます。
しかし今回はその傷を見て、父・那雄人がアナウンサー試験辞退という苦しみを消してくれることはありませんでした。
元よりアナウンサーに対して反対しており、環菜に対して愛情なくずっと親子という名の支配関係だった那雄人と、環菜はリストカットに使った包丁を持ったまま口論になってしまい、ついにはもみ合いになってしまいました。
そしてもみ合いになったときに、持っていた包丁が父・那雄人に刺さってしまったのです。
環菜は父を殺そうとしたのではなく、父と言い合いになった際にたまたま父に包丁が刺さってしまったというのが事件の真相でした。
そしてその原因を作ったのは、環菜の生い立ちと歪んだ家族関係から生まれた『心の傷』だったのです。
映画「ファーストラヴ」注目の豪華キャスト

今回の映画化では、主演の北川景子はこの役作りのためにこれまでロングだった髪を30㎝切ってキリっとしたショートスタイルに!
監督も「涙の魔術師」と称する北川景子と芳根京子の迫真の演技にも注目です。
「凪のお暇」や「この恋あたためますか」で人気の中村智也も出演しており、今作品のキーパーソンとして複雑な役どころを熱演しています。
魅力的なキャストで描かれる本格サスペンスがとても楽しみですね!
2021年2月11日公開!映画「ファーストラヴ」見どころまとめ
映画「ファーストラヴ」はこのようにサスペンスストーリーでありながら、ラブストーリー要素もある映画で、いろいろな見方のできる見どころ満載の映画となっています。
見る人それぞれが「愛」について考えさせられる映画なので、ぜひ劇場でご覧ください!